滅多にない連休なので普段行きにくい北アルプスにしたいと思う中、新穂高からの槍ヶ岳が一番ベタかなと思った次第。
◼️11/21(土)前日
仕事後に国道41号で名古屋から新穂高へ。
休憩等30分入れて5時間で到着。
高速使っても3時間30分は掛かったと思うので、下道で節約する方が費用対効果(?)が大きいと思います。
1時間半の違いで3,370円出費が抑えられるので。(←ケチ...泣)
0時に新穂高深山荘上の駐車場に到着し車中泊。
◼️11/22(日) 朝5:30起床
ガラガラの駐車場ながら、一つ隣に湘南ナンバーのデリカが駐車しており、中年男性一名が登山準備中だった。
声をかけると同じく槍ヶ岳に行き冬季小屋に泊まるとの事。
神奈川県二宮町から来たこの方に“二宮のニノさん”と勝手に名付けた。
二日間一緒にいる機会が多かった。
6:10 ニノさんに遅れる事20分後にスタート。
右股林道から穂高平小屋へのショートカット入口で追いつく。
所がこのショートカットルートが途中で崩壊しており高巻きをする羽目に。
高く巻こうと思ったが、もうこのまま直登しちゃおうと急勾配の斜面を無理矢理進んだが、これが大失敗。
全然違う所に抜けてしまった。
すぐ修正出来る場所だから良いが、急斜面直登は体力と時間で大きなロスとなった。
7:10 穂高平小屋到着
足跡を見ると、ニノさんはとっくの前に通過した模様。
あとから聞いたが、私が直登しているのを尻目に別のルートを見つけていたとの事。
白出沢でニノさんを再度抜き返す。
意外とこの人歩きが速い。
滝谷あたりから急に雲行きが怪しくなった。
9:10 槍平小屋到着
テントは10張りくらいあったが、誰も居ない所を見るとここをデポにして槍ヶ岳へ登りに行っているのだろう。
ここは冬季小屋も10名くらい入れるそうだし、沢もあり快適そうだ。
ただ景色が無い。
ここでトイレと軽食、奥丸山から下りてきたご夫婦と談笑までし大休憩。
千丈分岐に行く途中で、下山して来た若い男性2人に名前で呼ばれる。
聞けばTJARで私が槍ヶ岳にトップ到着した時にその場に居たそうな。
大袈裟なくらい喜んで頂き光栄。
お水を2Lほど分けて頂いた。
その間にニノさんが抜いて行く。
槍平から千丈の間の水場は豊富に出ておりニノさんが休憩中。
私もここでこの日初めての水分補給。
2,700mを境に空模様が変わっていた。
以降、私がニノさんを引っ張る形で千丈分岐へ。
11:08 千丈分岐到着
風を考え千丈乗越では無く飛騨乗越へと進んだ。
10人くらい下山者とすれ違う。
経験的に雪は柔らかくアイゼンどころかチェーンも必要無いが、すれ違う方から心配のお言葉を頂くので12本アイゼンを装着した。(急に重くなる)
この辺でハンガーノックぎみに。
飛騨乗越まであと20分。
槍ヶ岳山荘まで30分だから、無理してもここは頑張ろうと思うが、あまりにもキツくて手足が痺れ始めた。
振り向けばニノさんが遥か後方に。
やっぱり辛いのは同じね。
12:20 飛騨乗越到着
結構風が強い。
立ち止まると身体が冷えるので、そのまま登り続け槍ヶ岳山荘冬季小屋に行く。
12:30 槍ヶ岳山荘到着
新穂高から6:20もかけてしまった。
因みに荷物は出発時で18kg。
途中で水を2L補給したので合計20kg。
お酒は3Lと多い(笑)
山荘の外に関西から来られた4名の山岳会の方々がおり、ロープやハーネスを付けてこれから槍ヶ岳山頂に登る様子。
私は一旦小屋に入り暖を取る為にカップ麺を作り始めた。
ここでニノさん到着。
私よりも20分も遅れて来た所をみると相当苦労したようだ。
今度は千丈乗越から男女のペアがヘトヘトで到着。
風速は15m前後でガスが濃い。
こんなので山頂に行ってもつまらないだろうと行く気が失せていたが、ニノさんが行くと言ってピッケル2本を取り出した。
ロープもピッケルも要らないような....。
ちょうど山岳会の方々が槍ヶ岳から無事に下りてきた。
全身氷で真っ白。
ニノさんも心配だしと言い訳をつけて、私も山頂に向った。
装備は12本アイゼンのみ。
グローブは防寒用テムレス。
サクサクっと登り山頂手前の最後のハシゴでニノさん発見。
山頂へのハシゴは登り切る瞬間に風が強くあたるので、身体が持ってかれないようにするのがコツだ。
山頂は立ってられない程の風。
7年ぶりの槍ヶ岳です。
寒すぎるので1分も経たないうちに私は下山。
ニノさんは写真撮影に没頭。
下りの方が雪のつき方が悪く登りより怖かった。
14:30 小屋に戻って焼肉とビールを堪能。
この日は山岳会4名と長野市から来たご夫婦、ニノさん、私の合計8名での小屋泊。
小屋は合計で20人は寝れるであろう広さ。
読書しようかと思ったが、長野市から来たご夫婦と宴会となり20時くらいまでホット梅酒や日本酒を飲みながら楽しく語りあった。
このご夫婦は一昨年の西駒んボッカで私と一緒に写真を撮ったとの事だ。
世間は狭いなと思うが、毎週末何処かに行っているので出会いもそれは多くなる。
実はお二人は疲労困憊で槍の山頂へはまだ行っていない。
「 明日どうかな...。行けるかな。
」とかなり心配そうだ。
外の風は更に強くなり、雪も降り始めホワイトアウトしていた。
確かに明日の下山は少し骨が折れそうだ。