2019年11月11日

【登山を10倍楽しむ方法】高熱隧道

散々アルプスに通っている私ですが、欅平から奥黒部ヒュッテの間は今まで行った事の無いのです。(あと鹿島槍から唐松岳区間、白馬岳も)
理由は簡単で名古屋から遠いのと、谷にあまり興味が無かったからの2点。

ダムは好きなのでいつかは行きたいと思っていたのですが、優先順位や時間/費用を考えると「 いつか 」のままから全く進展してませんでした。
新藤選手とも2年前に一度企画したのですが、天候悪くそのまま企画倒れに。
でもこれも親不知から祖母谷温泉へ縦走して、露天風呂で酒飲むのが目的だったような。



◼️仙波選手からのお勧め
先々週末にこの秘境に入った仙波選手から、メールで阿曽原温泉での入浴画像を送られて来ました。
あわせ紅葉がキレイなドデカい岩山も。

始めは「 ふ〜ん...仙波さん(顔に似合わず)紅葉とか好きなんだなぁ〜。意外...プププ 」と思った程度。

男澤「 すげーいい!!! 」と一応返信。
仙波「 高熱隧道読んでおくとさらに楽しめます  是非ともー  」(原文そのまま)


【 高熱隧道 】
そう言われると私の好奇心がくすぐられ、すぐ楽天でポチッと購入しました。

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黒部の奥の奥の秘境仙人谷ダムを作る工事作業のノンフィクション小説です。
この週末2日間、仙台への往復の飛行機と電車内で読み終えました。
( 途中途中Wikipediaや地図で調べながら読むので、読み終えるまで時間が掛かってしまいます )


◼️黒部について知らなかった。
今から80年以上前の昭和9年の話。
日本工業の発展の為不足していた電力を補うべく、日本電力は黒部渓谷への国内最大の発電用ダム建設を始めたが、その作業隧道の岩盤は摂氏170度と高温でそれを水をかけながら人力で掘削していたのだ。

温度が高い為ダイナマイトが自然発火し巻き込まれたり、日電歩道(水平歩道)をボッカしている途中重さの余り滑落したりと、工事は難航を極め犠牲者の数は300人以上。

雪深い黒部渓谷に鉄筋コンクリート製の宿舎を建て、半年以上そこで越冬しながら7年間かけて完成させたのである。

その宿舎もホウ雪崩により、2階から5階が580m以上吹っ飛んで大きな岩山の棚部分にブチ当たっている。
これでも宿舎にいた84名の作業者が亡くなった。
※ホウ(泡)雪崩 : 雪崩で空気が圧縮され秒速1,000m以上の爆風となる雪崩。



◼️なるほど

ハッ!とした。
仙波選手が送ってくれた紅葉の岩山の写真....。

確かに紅葉もキレイだが、この岩山こそこの宿舎がぶつかって大破した大鐘山だったのだ。


それが分かると手を合わさずにいられない。
この様な先人の努力や犠牲があって、今の自分たちの幸せがあると思ってます。

摂氏170度の岩盤がある高熱隧道は今もあり、入れるらしいし、宿舎跡も僅かにあるとか。


一気に行きたくなりました。
距離が遠いとか、費用がとか、渓谷に興味無しとか言ってた自分が恥ずかしい....。
山はこう言う背景が分かると何倍も楽しくなりますよね。
ぁあ...死ぬほど行きたい。


ちなみに、この小説を書いた吉村昭氏。
もう亡くなられてますが、ノンフィクション作家として有名な方で、現地に何度も出向き関係者に詳しく聴取し、史実に出来る限り近づけております。
ノンフィクション小説は本当面白い!!
posted by 男澤ヒロキ at 20:00| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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