7/13(土) 一度やりたかった大井川源流にチャレンジして来ました。
ヤマレコ風にその行程を記載します。
( 長文注意 )
◾️二軒ロッヂまで
前日仕事が終わってから車で静岡へ。
24:00に沼平ゲートに到着し、車の後ろシートを倒してフルフラットにし急いで寝ます。
4:00起床
4:30沼平ゲートスタート。
装備はTJARとさほど変わりないですが、食料多めです。
アルファ米×2、菓子パン×4、羊羹×4、おにぎり×4、味噌汁の素×2、ベビーチーズ、パワーグミ、ジェル×2。
水は沢で汲めるので500ml。
(濁ってて沢水はほぼダメでした)
二軒ロッヂまで27km林道ランです。
毎度これが憂鬱。
練習量落としているので走りきれるか分かりませんが、とりあえずスタート早々走りました。
6:00
赤石ダム通過。
二軒ロッヂまでまだ半分も来てない....。
辛い。苦行だ苦行。
6:20
聖沢の登山口で登山者に話しかけられて喋っている間に、TJAR2018の高島選手が追いついて来てビックリ。
椹島まで一緒に20分ほど走ります。
雨天予報でも大阪から来ちゃうなんて流石です。
二軒までまた一人に。
へばってきて登りは半分くらい歩きました。
リニア工事の影響か大型トラックが多いです。
8:03
二軒ロッヂ到着。
沼平から3:30はまずまずと行った感じでしょうか。
今年から二軒ロッヂはリニア関係者の宿泊の為、一般登山客の宿泊は出来ません。
ただテントはOKですし、カップ麺やパンなら販売して頂けました。(あくまで参考まで)
ここでカップ麺とパンとビールを購入。
支配人の松井さんが席に来て下さり、大井川源流の情報や南アの歴史を教えて下さいました。
今月の雨天続きで水量は多いようですが、「 男澤さんなら行けますよ 」との事(滝汗)。
初見に弱い私は不安で仕方がありません。

松井さんより鹿肉ジャーキーを頂きました。
ありがとうございます。
8:50
50分の大型休憩をとり二軒ロッヂを出発。
大井川東俣へ向かいます。
◾️大井川東俣
昔ルートがあったので所々にルートはありますが、かなり崩壊してます。
1/25,000国土地理院にルートが記載させてますが、あまり関係ありません。
9:45一つ目の橋。
向こうから渡って来ました。
自然の力ってすごいなぁ〜。
最初の頃のルートはこんな感じで優しいです。
最新の足跡が二、三あるので先行者がいるかもと期待。
左岸に行き詰まり右岸へ渡渉。
時間が勿体無いのでこの後も迷う事なくガンガン右へ左へ渡渉しまくります。
たしか二つ目の橋。

なんで写真を撮ったのか覚えてません。
渡らなかったような。
居ました!3人の釣り人が!
(徳右衛門沢の手前くらい)
ブルーシートをタープにして寝る準備、宴会する準備万端!
明らかにエキスパートです。
この先のルートの情報を頂きますが、この方達も奥の奥は行った事は無いとの事。
以降誰にも会わず。
廃墟も多いです。
ぅわ〜たまらない!ここに泊まりたい!
3つ目か4つ目の橋。
釣り人の方が教えてくれた情報では、ここを降りて沢沿いに歩いたほうが良いとの事です。
でも自分の判断ではそう思えなかったので、沢降りず藪漕ぎを継続しました。
その後も行き詰まっては渡渉を繰り返します。
この辺はよく覚えてません。
水はとても冷たくて30秒浸かると限界。
そのうち林道が出て来ました。
季節のせいか毛虫がめちゃくちゃ多いです。
背中の中にも入ってきました。
ブヨも多いので防虫はしておいた方がいいです。
比較的歩きやすい林道の先は決まったように崩壊しており、高度あるその上を歩くので普通に怖いです。
この類いは10箇所くらいあったかな。
一歩踏み込むとズルズル落ちるのでその脆さが伝わって来ます。
11:30
奈良田越えのルートですが、道なんて無いです。
畑薙ダムから二軒小屋までのルートが出来上がる前までは、山梨側からここを越えて二軒に来るのが一般ルートだったとの事。
すごいなぁ〜。


場所はこのあたり。
左の尾根は徳右衛門岳からの尾根です。
そこから10分歩くと普通にダム(?)発見。
なんか少し嬉しい。
と思いきや、ここの横はキレキレのぐしゃぐしゃ。
落ちたらダムまで50mくらい落ちますので即死でしょう。
またその後安心なルートに。
12:20
最後の橋。
平成6年に作った立派な橋です。
その後林道に出て50mくらい登ります。
そこには昔林業をしていただろう集落がありました。
一つの小屋を覗くと誰か来た形跡が。
なぜなのか、誰もいないのに人の気配がします。
場所はこのあたり。
13:20
池の沢小屋に到着。
中は比較的にキレイです。
ここに泊まるのもありかなと思いましたが、増水したら逃げ場を失います。
もう二軒小屋から10km以上の行程に加え、渡渉も10回以上してますので。
と思ってたら雨がポツリポツリと降って来ました。
池の沢小屋から上流が更に大変。
上流ほど水圧が強く流れも速いので、渡る場所を間違えると身体ごと持ってかれます。
梅雨の影響で水量も多く、渡る場所を探して上に行ったり下ったり。
腰まで浸かりながらの渡渉です。
新蛇抜山に行くルート手前が半端なくヤバく、100m進むのに20分かかりました。
エスケープするにも新蛇抜へのルートはお勧め出来ないと南アのプロから。
この後も魚止めの関までルートファイティングを繰り返し、間違って(行き詰まって)は戻りを何度も行います。
15:35魚止めの関
左側を巻いて登りますが、なかなかルートが取れません。(このルートの経験者が居たら全然違うと思います)
15:47最後の三国沢と乗越沢の合流地点に。
雨足が強まって来たのと、12時間制限をルールにしていたので撤退のリミットが来ました。
二軒から7時間でやっとここ。
あと1,000mで大井川最初の一滴ですが、倒木がひどく100m進むのに15分以上かかっており判断に迷います。
状態から今シーズンでここまで来た人はいない感じ。
時間を逆算すると三国沢に行って農鳥のトラバースに出るまであと2時間。
16:10結局乗越沢へ。
敗退です。
どれが旧道か分からないので約一時間ほど沢を登りました。
17:10
熊ノ平小屋到着。
なんと偶然TJAR2016のメンバー1人と2018のメンバーが2人居りました!
行程を聞くと攻め攻めで流石です!
私が沢から上がって来たのにも驚いて居たようですが、この3人のTJAR2020に対する気迫と行程に比べたら私のはお遊び。
彼らTJAR選手の特徴の一つなのかSNSで“やってるアピール ”はしないのです。
イイネ、スゴイね、なんかどうでもいいんです。
私も3人と同じくシェルターで寝ようと思いましたが、雨が強くなって来ましたし、沢登りでかなり濡れていた事から素泊まりで小屋泊にしました。
覚えて下さった小屋のご主人、スタッフさんに感謝です。
◾️総括
三国沢まで行けませんでしたが、梅雨シーズンの増水している中ここまで来れた事。
初ルートで一人地図とコンパスを当てながらきた事は、ちょっと甘いですが及第点にしたいと思いました。
(渡渉は20回以上しました)
せめて乗越沢の最初の一滴を見ようと思いましたが、熊ノ平小屋の上でした(苦笑)
なんの景色も見れませんでしたが、南アの歴史の一部に触れられた事。
リニアの工事が入る前の最後の年にやれた事が大きいかなと。
でもこれは登山じゃないな....。
近いうち(10年くらい?)に畑薙ダムから二軒まで道路が拡張され全てアスファルトになるようです。
なんか色々複雑な気持ちです。
◾️次回に続く