2018年08月26日

【 TJAR2018】1日目後半

2018/8/12  7:15
剱岳山頂から南へ方向を変え下る。

トップの石田賢生選手は10分から15分前にいるとの事だが、既に見えない状況だった。

私を先頭に吉藤選手、江口選手と難所のカニの横這いに取り掛かる。
普段高所恐怖症の私だが、アドレナリンが出ているせいかサクサク降りる。

前に2人の男性登山者がおりすぐ詰まった。
その2人も鎖場に慣れているのか速くも無いが特段遅くもなくストレスにはならないが、階段を降りた所で先を譲って貰った。
想定していたお盆渋滞だが、思っていたより空いている。
早い時間はやっぱり正解。

前剱で水分補給している間に吉藤選手、江口選手が前に出た。


8:33
3人が30秒間隔くらいで剣山荘到着。

すぐトイレとジュースを補給。
江口選手がマイペースな休憩。
私は足裏ケアまでして5分で吉藤選手と2人で別山方面へ雪渓をトラバースに入る。


吉藤選手のペースが微妙に速い。
軽くスパートをかけられ揺さぶられているのが分かった。
「 ここで付かなくては.... 」
ギアチェンジをするが、それでも吉藤選手は更にグングンと加速した。

別山直登が終わった時には視界から吉藤選手が見えなくなっていた。
代わりに江口選手が後ろ5分の所に迫って来ている。


富士の折立付近はガスと時々雨。
NHKカメラマンにつかれながらトラバースルートを選択したらどうもおかしい。
ガスで見えないが明らかに雷鳥沢へ降りている。
慌てて戻ったがこの間に江口選手に抜かれていた。


10:40大汝小屋到着
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盛岡から櫻田和志さんが応援に来ており久々の再会を喜ぶ。
カレーを注文し、出来るまでの間の5分で山頂に櫻田さんと行きタッチ。
そしてカレー。
ここのカレー本当美味しい!!
お茶も飲んだ事が無いお茶で香りも良く美味しい!何茶か聞けば良かった...。
それぐらい美味しいお茶。

入れ替わりで船橋選手到着。
少し焦る。


雄山からの渋滞は相変わらず。
無理に行かない。
それ以前に、登山者誰もがマイペースなのか必死なのか、全然後ろの人を気にする感じでは無かった。

11:25
一ノ越到着。
実行委員の飯島委員長、越田さんがおりグータッチ!
風が強い!!

そこからちょっとペースダウン。
鬼岳や獅子岳を良くも悪くも普通なペースで行く。
一ノ越から五色ヶ原まで登山者は2、3人しか合わないくらい、急に閑散となった。


ザラ峠で少し疲れが出て5分休憩。
「 あー、なんか走るのが嫌になって来た....。」
「 思い出した!このレースってとんでもなくキツかったんだ! 」
人間とは都合の良いものでTJAR2016の楽しい思い出だけが残り、嫌な部分が消されていた。
 TJARのコース自体はドギツイ。
それを3〜5時間は休憩取らずCT50%前後で動き続けている。
しかも慢性的な睡眠不足でだ。


五色ヶ原山荘到着する頃に睡魔も少し出て来た。
13:42
五色ヶ原到着。
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限界付近のパレットに横になって10分寝ようして目を瞑った瞬間、急に拍手が聞こえた。
船橋選手が到着だ。

いや〜...予想以上に速い。
これで5位まで落ちるのか。
船橋選手は横になっている私をそのまま素通り。
小屋に寄らないようだ。

それを見ていた私が焦る。
「 これは寝てる場合じゃない。」

すぐ出発するべく、小屋でパン等補給しようとしたが、3人位受付に並んでおり断念。
外のドラム缶から零れる水をペットボトルに入れてリスタート。

船橋選手との差は10分以内だろうか。
GPSを確認するとはるか後方獅子岳付近に19番雨宮選手、5番佐幸選手、13番垣内選手、17番近内選手がいる。
ざっくり40分〜50分差だ。


ここからTJARのもっとも嫌な区間。
鳶岳、越中沢岳、スゴノ頭の三連発だ。
結構な疲労感でこの3つは本当キツイ。

それは全員同じ。
コンセプトは“ ここで無理をしない ”だ。

マイペースで船橋選手を追う。
鳶岳までの登りは過去最高タイム20分に対し22分と上出来。
そこで前を行く船橋選手が見えたが、はるか彼方10分以上開いていた。

船橋選手が鳶岳と越中沢岳のコルを通過したところでタイム差を測定する。
私が通過したのが11分後。
スゴ小屋まで15分は開くのが分かり落胆するが、ここは仕方ない。ガマンだ。


地味なペースで登るが、スゴノ頭登りで船橋選手の背中が一気に迫る。
下りや平坦な部分は走っているようにも見えてたが、船橋選手も相当キツイのだろう。

殆ど応援者が居なかった中、京都の木下ゆかりさんの応援あり。
スゴノ頭下りから自分も一気にペースダウン。
本当この荒れた下りが嫌。


17:00
スゴ小屋到着。
最後ダレてしまい普通通りの3時間を要した。
結局船橋選手に更に差をつけられてしまう。
「  ヤバイ。もう限界 」
小屋前のテラスに大の字になり横になりながら考えた。

薬師峠が遠い。
この状態で登るのか?
17:00は薬師峠へ行く下限ラインのタイムだが、この状態で行ったら4時間は掛かる。(通常は3時間ちょっと)
それ以前に、雨でも降ったら体力無くて事故を起こしかねない。
雲行きもおかしく感じるからスコールが来るのは間違いない。
当然睡魔も来るであろう。
その場合の薬師峠到着時間は...。

ただ薬師峠到着は5人に絞られる。
これはこれで2日目以降の展開にメリットがある。

いや、まてよ。
リスクを考える方が大事だろう。

薬師峠で寝る時間は3時間30分。
スゴ小屋で寝る時間も3時間30分で同じと考えるなら、早く寝て体制を直し薬師峠まで3時間20分程度のタイムで纏めれば、船橋選手や江口選手には追い付く計算だ。

決めた。
ミラクルC的な抜き方しか無い。

テン場料金を支払って外に出た所で垣内選手、近内選手が到着。
薬師峠に向かうとの事だ。
この言葉を聞き、またグッと来るがNHKカメラマンと一緒に反対方向のテン場に向かう。

ほぼ満杯のテン場で1張分のスペースを確保。
下はボコボコしていたが、あまり気にしない。

約3分でストックシェルターを張り入ろうとした所で、雨宮選手と佐幸選手がテン場に到着。
薬師峠に行くか行かないか聞いたら、ご飯を食べながら考えるとの事。
これは一気に順位を落とす可能性が高い。


17:30就寝。
周りのテントの方々に21:00頃に出るのでご迷惑をお掛けするかも知れないと伝えたら、みんな快く承諾してくれた。
普通に考えたら非常識な時間なのに申し訳無い。
でもみんなが応援してくれた。

隣のテントは宴会で賑やか。
その会話にクスッと笑ってしまったが、横になれた幸福感ですぐ寝落ちした。

19:30
外から大きい音が聞こえた。
スコールだ。
外に出してた靴をすぐしまう。

やはり薬師に行かなくて正解だった。
今頃薬師岳山頂手前だっただろう。
風も強いし、雷の可能性も高かった。

起きたら21:30だった。
ちょっと寝坊だが、体調がすこぶる良いのを感じた。

シェルターを出ると1つのヘッデンが途方にくれているにが見えた。
近寄ると14番大坪選手。
今到着したのか??と驚くのが先。

「 俺、出発するからここに張りな 」と譲った。
岡田選手も到着。
「 男澤さん出発するならここいいですか? 」
大坪選手に譲った事を伝える。

21:50
大坪選手と岡田選手とグータッチし別れた。
2人とはこれで最後になるだろう。
ある意味スゴ小屋露営で嬉しい再会だ。
思い出にもなる。
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ここから一気に薬師峠組を全員まくる。
 TJARは絶対イレギュラーが発生する。
大事なのはそれに対する修正力だ。

トップに向けて私の巻き返しが始まった。

(2日目に続く)
posted by 男澤ヒロキ at 22:20| Comment(6) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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